FC2ブログ







2019年10月06日(日)

俺は絶対探偵に向いてない 



著者:さくら 剛、あき
発売日: 2015/11/12

評価〔B〕 イラストだとたけし格好良いね。
キーワード:探偵、探偵事務所、連作短編集、

「私の見たところ、伊藤くんにはどうも探偵の素養があるように感じるんでね」(本文より抜粋)


自立を強要され探偵会社で働くことになった伊藤たけしの探偵小説です。推理小説ではありません。連作短編集のような探偵ものです。

表紙の雰囲気から分かるようにコメディ調で読みやすいです。主人公であるたけしが有能でないのが親しみやすくて良かったのかもしれません。彼以外の登場人物たちも個性があって漫画っぽい印象を受けました。探偵事務所の仕事内容はありそうなものばかりでそれほど現実離れしていません。時々出てくる探偵のちょっとしたテクニックが面白いです。

しかし、他と一線を画すような特徴があるとは言えません。大きなどんでん返しや意外な事件があるのかなと思いながら読んでいたのですが、そうしたものは残念ながらありませんでした。

探偵ものを読んだことがなく、気軽に読んでみたい人にはおすすめです。


スポンサーサイト



[ 2019/10/06 18:46 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

2019年08月22日(木)

閻魔堂沙羅の推理奇譚 業火のワイダニット 



著者:木元 哉多
発売日: 2018/8/22

評価〔B+〕 全部は当てられないなぁ。
キーワード:ミステリ、死後、連作短編集、

だとしても、動機はなに? 天国に行ってしまったら、すべてが謎のまま終わる気がした。(第3話より抜粋)


被害者と閻魔と推理ゲーム、3冊目です。

事件から推理への流れはいつもどおりですが、被害者それぞれが個性的で興味深いです。マンネリに陥りやすそうな設定ですが、前作「負け犬たちの密室」でもそうだったのですが、ちょっと捻った事件にしてみたり個性豊かな人物を登場させたりして変化があって面白いです。

中でも変わっていたのは第3話です。犯人や殺害方法ではなく動機を当てるワイダニットと呼ばれるタイプでした。珍しいです。あー、これはまったく分からないと推理するのを諦めて読み進めていたら、被害者の推理の途中で急にひらめいて分かりました。前2つの短編では長いこと考えても分からなかったのに。

このシリーズもだいぶ読んできたので、いつかは長編を読んでみたい気もします。物語の構造上、長編は向かないのかもしれませんが、いつか出ないかなと期待しています。



[ 2019/08/22 20:30 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

2019年07月29日(月)

探偵AIのリアル・ディープラーニング 



著者:早坂 吝
発売日: 2018/5/27

評価〔B+〕 AIを知らないほうが楽しめるかも。
キーワード:推理、AI、連作短編集、

アバターが口を開いた。同時にスピーカーから女性の声が流れ出した。(第一話より抜粋)


父親の遺品からAI・相以を見つけた合尾輔が、彼女とともに父親の死の真相を追う推理ものです。各章に謎解きがあるので、連作短編集に近いつくりとなっています。

題名にAIやディープラーニングとあったので、難しくお堅い物語を想像していたのですが、表紙のイメージどおりライトノベルのようなどこか緩さを感じる雰囲気でした。AIの知識は劇中で説明があるので必須ではなく読みやすい文章なので、専門的な知識はなくても十分楽しめます。むしろ知らない方が新しい知識得られるぶん楽しめるかもしれません。

トリックや謎は各章に散りばめれらています。そのせいか簡単ではないものの、あまり印象深くもありませんでした。もう少し派手さがあっても良かったんじゃないのかな。

あの終わり方だと完結とも続くともとれるので、できれば続きを読んでみたいです。

[ 2019/07/29 23:20 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

2019年04月27日(土)

おとの教室 



著者:やまむらはじめ
発売日: 2016/4/7

評価〔B-〕 芸大卒とそうでない人は結構違うの?
キーワード:音楽教室、楽器、音大、連作短編集

「先生は・・・なんでチェロ始めたんですか?」(本文より抜粋)


音楽が主題の物語ですが、音楽教室の若い先生が主役という一風変わった連作短編集です。全10編。

一編一編が軽快に進むので読みやすいし、音楽教室の雰囲気がよく伝わってきます。主人公である武部都の目を通して描かれ、各話で詳しく紹介される職場の同僚や家族たちが個性的で面白いです。また、著者の他の作品で度々見かける大きな問題を抱え苦悩する人物はいないので、明るく軽やかな印象が残りました。

どの話も味があって良いし全体としてまとまっていますが、さらっと終わって少し物足りない感じがしました。もう少し生徒との関係や音楽家としての彼女を掘り下げて・・・・・・でもそうすると1冊では終わらなさそうなので難しいですね。

この手の専門的な分野の創作物は、実際その世界にいる人たちの感想が聞きたくなります。


[ 2019/04/27 17:13 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2019年03月30日(土)

風ヶ丘五十円玉祭りの謎 



著者:青崎 有吾
発売日: 2017/7/20

評価〔B+〕 登場人物たちの個性が出ています。
キーワード:推理、学園、連作短編集、文庫化

「・・・それが他のよくわからないとは別の意味でよくわからん話でさ。向坂と裏染に相談したんだよ」(天使たちの残暑見舞いより抜粋)


裏染天馬シリーズ初の連作短編集です。学食や部活と日常に現れた謎を解き明かしていきます。全五編。

オタク趣味の探偵なので少々ライトノベルのような雰囲気がありましたが、本書では各章に扉絵がありますのでよりラノベ感が出ています。しかし、肝心の推理のほうは長編と同じように切れの良い推理が楽しめますのでご安心を。気に入ったのは「天使たちの残暑見舞い」です。謎あり笑いありで意外性ありで面白いです。

5つの短編は3つの長編と並行した物語なので、できれば長編を先に読んだほうがいいのかも。読まなくても楽しめるとは思いますけど、知っている人物が多いほうが読みやすいかな。

また、長編ではなかなか焦点が当たらない登場人物たちの詳細も描かれていて、このシリーズをさらに楽しめるようになっています。長編より気軽に楽しめるので、このシリーズを読み続けている人には特におすすめです。


[ 2019/03/30 20:43 ] 小説 | TB(0) | CM(0)