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2020年03月14日(土)

直感はわりと正しい 内田樹の大市民講座 



著者:内田 樹
発売日: 2017/7/7

評価〔C〕 大きなテーマが多いです。
キーワード:エッセイ、教育、メディア、政治、国際、

おっしゃるとおり、煙草は体に悪い。だが、アルコールもジャンクフードも体に悪いことには変わりはないだろう。(第6講より抜粋)


雑誌に連載されていた900字のコラムを採録したエッセイです。題材は仕事論から政治論まで幅広く取りあげています。

あとがきにあるとおり、冒頭のテーマからは読者が予想しない終わり方をしないように捻って書かれているのが良いです。嫌いなものがはっきりしているので分かりやすいし一貫性があります。また、政治などでは近未来の予測を具体的に書いていて面白い試みだと思いました。自分に先見の明があるのか分かるし、その時の感情までよみがえってきそうで興味深いです。

このようなエッセイでは自分にない物の見方や考え方を少しだけ求めながら読むのですが、残念ながら共感や感心よりも異議や不賛成、もしくは違和感のほうが多かったです。それに、他のエッセイよりも違う気がするんだけどと思う回数が多かったです。読んでいてお金に苦労したころがなさそうと思ってしまいました。

異なる意見の人の言い分や価値観を知ることができたのは良かったです。



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[ 2020/03/14 21:57 ] 随筆 | TB(0) | CM(0)

2020年01月29日(水)

神様ドォルズ 4 



著者:やまむらはじめ
発売日: 2009/1/19

評価〔C+〕 あまり進みません。
キーワード:超能力、案山子、隻、村の因習、アクション、恋愛、

「私はあの村で、非常に重要な役割を担っているんだ。」(本文より抜粋)


過去が明かされ再び東京へ。

因縁が分かったところで事態は収束・・・・・・せず、進展もほとんどしません。重い話の後だから本筋に関係ない場面を入れたかったからでしょうか、比較的穏やかな日常が続きます。事件らしい事件は起きず、誰と誰が接触した程度の出来事が多いです。新しい村人が登場したので、あの人が今後どう隻たちと関わってくるのか。

3巻ではなかった巻末のオマケ漫画と用語解説があります。あったりなかったりするみたいです。次は話がなんらかの形で大きく動くといいなあ。




[ 2020/01/29 20:37 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2019年12月22日(日)

結婚しない男たち 増え続ける未婚男性「ソロ男」のリアル 



著者:荒川 和久
発売日: 2015/11/19

評価〔C+〕 やはり趣味人が多かった。
キーワード:独身男性、ソロ男、未婚、消費、

いつの間にか、独身男性はもはや少数派の一言では片づけられないボリュームにまで成長している。(はじめにより抜粋)


未婚率と離婚件数の増加により単身世帯が増えています。その中でも独身男性は数が多いのにも関わらず独身女性に比べてメディアに取り上げられることも僅かで、イメージばかり先行しています。では実際はどうなのでしょうか。本書では自由・自立・自給の価値観をもつ独身男性を「ソロ男(そろだん)」と呼び、その実態にせまります。

アンケートを行って既婚男性との違いを明らかにし、生の声も掲載して身近にいそうだなと感じられたのは良かったです。しかし、アンケート対象者が南関東のみで人数も数百人だったので、日本全体を反映しているようには思えませんでした。また、既婚男性の回答と数パーセントしか違いがなくても、これがソロ男の特徴だと断言しているのは疑問です。違いはあまりなかったと結論づけても、それはそれで良かったのではないでしょうか。著者の仕事上、消費行動の違いを重視するのは分かるのですが。

とはいえ、ソロ男がいくつかのタイプに分類されたり、意外にも異性を意識している点は興味深いです。映画を見るのが好きな人が多いのは何か理由があるのかもしれませんし、書籍にお金をかけたがるのも意外でした。できれば各項目をもう少し掘り下げて欲しかったです。



[ 2019/12/22 23:14 ] 社会・歴史 | TB(0) | CM(0)

2019年11月10日(日)

雀蜂 



著者:貴志 祐介
発売日: 2013/10/25

評価〔C+〕 前半が単調でなければ。
キーワード:蜂、山荘、アナフィラキシー・ショック、

そのとき、俺の鋭敏な聴覚は、またもやあの音を聞きつけた。(P18より抜粋)


雀蜂に刺されたことはありませんが、一度刺されたことがある人には分かる恐怖なのかもしれません。小説家の安斎は夜中に目が覚めると山荘の中に蜂を発見します。医師からもう一度刺されたら命にかかわるかもしれないと宣告された彼は、危機的状況を逃れようと奮戦します。

蜂に追われる恐怖について何回も同じような展開だったのが残念でした。弱点も分かっている昆虫が相手なので、得も言われぬ不安や未知の恐ろしさはなかったのが原因かもしれません。エピペンなる緊急時用の薬があるのは知りませんでした。

終盤の展開は予想していなかったので驚きました。伏線は感づいていたのですが、真相まで分かりませんでした。ただ、裏表紙の文章で内容をにおわせてしまうのは良くないのではないでしょうか。ネタバレとは言いませんけど、それに近いと思います。

著者の他の作品と比較すると少し物足りなかったです。特に前半は大味でした。次の作品に期待します。



[ 2019/11/10 17:40 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

2019年10月29日(火)

アウト&アウト (講談社文庫) 



著者:木内 一裕
発売日: 2011/7/15

評価〔C+〕 結構ひどい話だと思います。
キーワード:探偵、ヤクザ、文庫化、

「俺に証拠は必要ない」(第一章発端より抜粋)


私立探偵・矢能は依頼人との待ち合わせ場所に行ってみたら、死体を発見し事件に巻き込まれていくといった探偵小説です。出だしだけ書くとよくありそうですが、本書が他と違うのは探偵が元ヤクザであること。これは著者の「水の中の犬」の続編です。巻末の解説で初めて知りました。

矢能は元ヤクザなのでなかなか足を洗えず探偵家業をがんばる人物なのかなと思ったら、探偵とは名ばかりのまだそちらの世界の住人で少々面喰らいました。彼の周囲の人物はまっとうな人間は少なく、彼自身まったく探偵らしくありません。推理小説や探偵小説ではなく、ハードボイルド的な何かです。

事件は上手くおさまったなと感心しましたけど、主人公の矢能は好きではないのでどうしても印象が良くないです。彼を格好良いと捉えるのか悪者と捉えるのかで評価が分かれそうです。本書が続編であることを考慮すると、好意的な人が多そうですね。また、不幸な結果で終わってしまう人が少なくないのもあまり良い気分ではありませんでした。

評価するに当たって作品の出来よりも好みが大きく影響した小説でした。


[ 2019/10/29 21:18 ] 小説 | TB(0) | CM(0)