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2019年04月11日(木)

山田秀樹短編集 とある女子大生の日常にみる 



著者:山田 秀樹
発売日: 2009/10/24

評価〔C〕 ギャグが激しいです。
キーワード:ギャグ、短編集、

「ねぇ久美ちゃん、たまにはこういうのどう?」(本文より抜粋)


4つの物語からなる短編集ですが、表題作のみ6つの連作短編集という変則短編集です。全部で6編。

ギャグの勢いが凄いです。スラップスティックそのものといったところ。特に最初のブルマのあれはなんだか圧倒されました。笑えるのかと言われると、私はあまり合わなかったような・・・・・・。ギャグ一辺倒で1冊終わるのかと思っていたら、最後の2編はガラッと雰囲気を変えて恋愛ものです。最後まで読むと感想や評価に迷う1冊だと分かりました。

うーん、どちらかというと後者のほうが印象に残ったかな。ギャグと恋愛どちらが上手かったかは別として。また、著者は表題作の6話目が漫画っぽくなったと評していますが、絵柄だけで言えば3話や4話あたりのほうが好みでした。



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[ 2019/04/11 21:03 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2019年03月30日(土)

生贄のジレンマ〈下〉 



著者:土橋 真二郎
発売日: 2010/12/25

評価〔C-〕 唐突な展開がどうも・・・・・・。
キーワード:ホラー、囚人のジレンマ、学園、

――これはコミュニケーションなのだ。自分だけの行動では意味がないのだ。(本文より抜粋)


中巻の終盤の出来事によってゲームは大きく動き出しましたが、それでも予想よりは静かな展開でした。個人ではなく集団の思惑が鍵を握ると思っていただけに意外です。

気になったのはそこではなく、北校舎での出来事です。理不尽なゲームに巻き込まれるのはそういうものだと分かります。その中でしっかりと物語が繋がっていけばよいのですが、どうも唐突な展開に感じられ違和感が残りました。重要な共通項があるのは理解できますが、著者が書きたい場面だけ書いたような印象がありました。5階でのあの勝負も。

一つの場面でのやり取りや心理描写は興味深いし、考えさせられるところもあったのは良かったです。読者をハラハラさせる点は秀でていると思います。しかし、生徒の数を活かしきれていないところや、結末がはっきりせずぼんやりしているのは残念でした。



[ 2019/03/30 20:44 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

2019年03月09日(土)

恐怖の構造 



著者:
発売日:

評価〔C〕 一個人の考察です。
キーワード:恐怖、ホラー映画、ホラー小説、

我々が恐れている感情の多くは「恐怖」ではなく「不安」なのではないか。(本文より抜粋)


題名は心理学のそれですが、内容はホラー小説化が恐怖について語るエッセイです。

新書のように体系立てて書かれていないので話がやや散文的ではありますが、恐怖という感情を仕事にしている方が恐怖についてどう思っているのか知ることができます。説得力があると感じたのは恐怖と不安の違いです。対象がはっきりしている恐怖と、漠然とした感情の不安の違いを上手く説明していて興味深かったです。他には創作のジャンルとしてのホラーの定義も、なかなか新鮮で面白いです。

ただし、これらの意見は著者の個人的な体験をもとに書かれているので、客観的な裏付けがあるわけではありません。あくまで一個人の価値観です。何か根拠となる実験や調査結果があればぐっと説得力が増すのですが・・・・・・。

最後の章で精神科医の方と恐怖をテーマに対談をしています。途中で精神科医の方が、平山さん(著者)が怖いものではなく平山さんが怖いって話じゃないのと言っていて、私が思っていたことを代弁してくれたかのようで印象的でした。やはり小説家って感性が少し違うのかなって思ってしまう対談ですので、著者のファンの方は読んでみることをおすすめします。



[ 2019/03/09 21:36 ] 随筆 | TB(0) | CM(0)

2019年01月02日(水)

異世界に語彙力があるとは限らない 



著者:坂野 杏梨
発売日: 2018/6/25

評価〔C〕 瞬発力はありましたが。
キーワード:異世界、ギャグ、ファンタジー、語彙力

「何言ってるか全然わかんねェよ!!!」(本文より抜粋)


斬新な発想さえあれば語彙力や作文能力がなくても創作物はできるのか?をギャグ漫画の形で表現したのが、本書だと思います。

普通の高校生が突然異世界に飛ばされるというおなじみの展開ですが、言葉をより知っているほうが強いのは面白いです。ファンタジー世界なのにそれらしき戦いをせず、口喧嘩のみしているように見えるのはなかなか新鮮です。雰囲気も軽いし。

1話目は面白かったのですが、全体的にはそれほど・・・・・・。3人目の敵あたりからパターンが読めてしまい、意外性がなくなってしまったのが原因だと感じました。何か変わった勝負もできたのでは、と思ってしまいました。例えば、しりとり勝負とか。

何が物足りなかったのかうまく表現できません。あの世界に行ったらボコられそうでマジヤバい。



[ 2019/01/02 22:20 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2018年11月18日(日)

なぜ日本のフランスパンは世界一になったのか パンと日本人の150年 



著者:阿古 真理
発売日: 2016/10/7

評価〔C〕 現状をもっと語って欲しかった。
キーワード:パン、食文化、主食、

日本にはフランスのように国立のパン学校はないが、チェーン展開する大手製パン会社がある。(本文より抜粋)


食パンをはじめとして菓子パンや総菜パンと、数多くのパンが現代の日本では売られています。日本にパンが入ってきて約150年。どのようにして受け入れられてきたのかが綴られています。

フランスパンの品質が語られているのかと思ったら、前半はパン全般の歴史でした。本格的なパン作りを日本に伝えた人、当時の人気店、製パン会社の原点が分かりやすく説明されていて、様々な要因があって普及したのだと知ることができます。また、日本のパンと特徴やパンブーム、食文化にも触れていて、パン好きにはたまらない一冊かもしれません。パンとキリスト教の考察は、なるほどと感心しました。

歴史の部分が多く、副題のほうが題名にふさわしいです。フランスパンの美味しさの考察は少しだけしかなくて残念でした。また、流行の火付け役となった人気店が紹介されていますが、興味がないので少々退屈でした。グルメの方は、こういう情報を得たら実際に行きそう。

将来は貴重な資料になりそうです。



[ 2018/11/18 10:29 ] 社会・歴史 | TB(0) | CM(0)