2017年09月14日(木)

世界八番目の不思議 3 (完) 



著者:宇島葉
発売日: 2017/3/15

評価〔C+〕 ユニークなシリーズでした。
キーワード:短編集、オカルト、SF

「そんなあなたにサキュバスさしすせそ」(本文より抜粋)


ジャンルこちゃまぜ独特の短編集も3巻で完結です。

相変わらず非日常の設定なのに、登場人物たちは日常系漫画のように違和感なく生活しているズレが楽しいです。携帯に目覚めたあの人や幽霊の人なんか特に。

慣れのせいなのか、1巻に比べて勢いが落ちていると感じました。また、恋愛も悪くはないですが、携帯の人や僧侶の人のようにコミカルのほうが好みです。カップルの会話や雰囲気を楽しみたいときは、恋愛漫画を読むと思うので・・・・・・。おまけらしい「EXTRA WONDER」も、残念ながらどこか物足りなかったです。

今度は短編でなく、長い物語を読んでみたいです。やはりギャグになるのでしょうか。SFでもオカルトでも何でもいけそうですね。



スポンサーサイト
[ 2017/09/14 22:40 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2017年08月03日(木)

萌え家電 家電が家族になる日 



著者:大和田茂
発売日: 2015/6/25

評価〔C+〕 将来の予測をもっと読みたかったです。
キーワード:家電、電気電子工学、テクノロジー、科学読み物、AI、

人間が人間以外のモノと対話するなんて寂しすぎる、と思う方もいるかもしれない。しかし実際には、人間とは人間以外のもの、たとえば機械に対するコミュニケーションであっても、人間に対するときと同じような反応をしてしまう性質がある。(第1章より抜粋)


家電と言えば高性能や新機能が売りでしたが、最近ではかわいい家電の人気が出てきました。一見役に立たない機能が、どうして利用者に好かれるのか。萌え家電の歴史を辿り、日本の文化やAIを踏まえて考察しています。

身近な具体例として挙げられたものは、AIBOやルンバ、SiriやMMDと知っていることが多かったので、あまり新鮮さはありませんでした。しかし、知っているとはいえ、こうした人間の相手としての家電や道具が結構あって、確かに萌え家電への流れが起きつつあるのかもしれないと感じました。ロボットに近いけれど、本書で扱っているのは人型に限らない人間味のある機械と言ったところ。

萌え家電の人気の秘密を考察した最後の章が、興味深かったです。特に、人間がどのようなものに生き物を感じるのかは、簡潔ながらも分かりやすくて面白いし、外見が人間そっくりではなくデフォルメされたもの(萌え絵)が好ましい理由も説得力があり頷けます。現状よりも、こうした分析や将来の予測についてもう少し読みたかったです。

コンピュータやAIが進化していくと、最後はやはり人間そっくりのロボットに行き着くのでしょうか。本書からロボットやAIの本を読んでいくのもいいかも。私は逆でしたけど。




[ 2017/08/03 22:16 ] 自然科学・医学 | TB(0) | CM(0)

2017年06月24日(土)

イシュタム・コード 



著者:川口 祐海
発売日: 2012/10/3

評価〔C〕 終盤をじっくりやって欲しかったです。
キーワード:回顧録、SF、哲学、現代

どういうことなのか、見当がつかなかった。お母さんが戻るなり、オレはこのことを報告した。(03より抜粋)


ひっそりと起きる不気味な社会の変化を、主人公が過去を思い出しながら自分の成長とともに書く、という形式のファンタジック・ミステリー。裏表紙にはファンタジック・ミステリーとありますが、私はサスペンス風SFと解釈しました。

生物学や心理学、哲学とちょこちょこ興味深い会話がされて好みなのですが、本筋が進むのが遅く、ようやく核心に触れたかと思ったら、あっという間に幕が閉じてしまったので物足りなかったです。色々なものをちりばめて、面白くしようとしたのかもしれませんが、どうも散漫に感じられました。

確かにSFなのですが、成長物語や青春もののような感じがします。主人公と友人知人たちの日常の描写のほうが、本筋より多かったので。本筋をじっくり見せてくれれば、読後の印象が違っていたと思うんだけどなぁ。




[ 2017/06/24 10:48 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

2017年03月14日(火)

「自分はこんなもんじゃない」の心理 



著者:榎本 博明
発売日: 2013/5/17

評価〔C+〕 新しい知識が欲しいところです。
キーワード:若者、心理学、人生観、

「自分はこんなもんじゃない」と思うだけではダメだ。それをエネルギー源にして、現実の壁を乗り越えようとする行動につなげていくことが大切なのだ。(本文より抜粋)


若者がよく口にする台詞「自分はこんなもんじゃない」に対して、心理学者である著者が分析し助言する本ですが、現実でこの台詞をあまり聞いたことがありません。実際はどうなんでしょうか?

それはそれとして、前向きな向上心と努力が人生をより良いものにする、というのが主題です。現状をただ否定するだけの「こんなもんじゃない」ではなく、理想に近づくために能力を伸ばす原動力となる「こんなもんじゃない」が好ましいという訳です。社会や人生をこんなものだと簡単に見切りをつけてしまわず、夢や自己表現に向かって行動することが大切と説くのは賛成です。

しかし、夢の追い方や自分らしさの分析では目新しさはなく、独特の手段や考え方を得られなかったのが残念でした。偶然のチャンスを生み出すのは、好奇心や柔軟性、楽観性だと再認識できたのは良かったです。

文章に説得力をつけるために、歌を多数引用しています。歌に詳しくないので、いくつも引用するのは返って読みづらかったです。1章につき1曲くらいで良いのではと思ってしまいました。





[ 2017/03/14 21:40 ] 心理・哲学 | TB(0) | CM(0)

2017年03月02日(木)

さとり世代 盗んだバイクで走り出さない若者たち 



著者:原田 曜平
発売日: 2013/10/10

評価〔C+〕 バブル世代との違いが際立ちます。
キーワード:世代論、若者、ゆとり、さとり、不況、デフレ、バブル、団塊ジュニア、

原田「つまり、さとり世代は、もともと裕福なせいで物欲が育みにくかった上に、お金がなくても、ある程度良質なモノを得られてしまって、そこで満足しちゃっている。」(第2章より抜粋)


少し前まではゆとり世代と呼ばれていた若者たち、さとり世代とはどのような特徴を持つのか。彼らの対談から他の世代との違いや考え方を明らかにしていきます。

ひたすら解説ではなく、かわるがわる発言する対談形式なので読みやすいです。著者が司会を務めているので、あまり脱線することなく、知りたいことをうまく聞き出していると感じました。さとり世代誕生の要因は予想がついていたので驚きませんでしたけど、彼らの恋愛論や仕事に対する考え方は興味深いものでした。専業主婦の人気が高いのは意外だったかな。理解を深めたところで、最後のバブル世代との対談を読むと、ギャップが凄くて面白いです。バブル世代がアメリカ人のように見えます。(笑)

残念なのは、本書の冒頭で触れていますけど、意見を述べてくれた若者が都会の大学生だけだったことです。しかも、結構有名な学校で、著者の大人の調査に協力するような社交的で積極的な人たちばかり。地域も社会的立場も同じ人ばかりの集団で、これらの意見を若者の代表とするのは疑問が残ります。難しいとは思いますけど、もっと偏りのないバラバラな集団ならば良かったのですが・・・・・・。

参考にはなりますが、これ1冊でさとり世代を理解しようとは思わないほうが良さそうです。



[ 2017/03/02 21:45 ] 社会・歴史 | TB(0) | CM(0)