2017年10月31日(火)

エンバンメイズ 1 



著者:田中一行
発売日: 2014/11/7

評価〔A-〕 競技が上手いだけじゃダメなんです。
キーワード:ダーツ、賭け事、心理戦、

「・・・・・・お前が噂の“悪魔くん”か。実在する人間だったとは驚いたよ」(本文より抜粋)


裏世界の賭けダーツで迷路の悪魔と呼ばれる烏丸徨が、凄腕ダーツプレイヤーたちと勝負する漫画です。

こうしたゲームでダーツが題材のものは珍しいと思いますが、珍しいのはそこではありません。どのプレイヤーも狙ったところに当たるのが当たり前の凄腕ばかりなので、本来問われるはずのダーツ技術は勝負に影響しません。心理戦がメインになるので、どのような結末になるのか分からないのところが良いです。最初の対決で彼が見せた迷路が強烈で良かったです。

ホラーっぽい表現を使うので、少しでも怖いのがダメな人にはおすすめできません。実は絵柄がそれほど好みではなかったのですが、それを差し引いても面白かったですね。ダーツのルールも細かく覚えてなくてよいのも楽です。テンポも良いし。

読み終わってからすぐ読み返しました。自分が思っていたよりも気に入っていたようです。



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[ 2017/10/31 19:05 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2017年10月27日(金)

ナナマルサンバツ 13 



著者:杉基 イクラ
発売日: 2016/12/31

評価〔A〕 分かってはいたけれど盛り上がりました。
キーワード:クイズ研究会、学園、部活、早押し

「みんな!次の作戦よ!」(本文より抜粋)


前の巻の強豪対決に決着がつき、文蔵チームの一戦が始まります。

文蔵チームの対決は個々の知識量だけでは簡単に決まらず、ある人物の戦略により意外な展開になります。部活ものではよくあるパターンですが、それでも見せ方が巧みなせいか、最後の一問まで大いに盛り上がりました。競技クイズとしてのレベルは12巻のほうが上ですが、面白さでは本書のほうが上回っていました。

問題の難度も練られているようで、分かりそうで分からない、答えを聞けば聞いたことのある言葉も多く興味深いです。笹島には簡単だったかもしれないけど・・・・・・。某の「俺も言ってみてーわ」に同感。

巻末はあるテーマに沿った35問。結果は14問正解でした。難し過ぎませんかね、これ。



[ 2017/10/27 20:12 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2017年08月24日(木)

「戦争学」概論 



著者:黒野 耐
発売日: 2005/9/17

評価〔A〕 世界の動きを勉強しよう。
キーワード:戦争、政治、歴史、

戦争は政治目的を達成する一つの手段であるから、政治目的が具体化された大戦略の基礎となっている地政学を抜きにして、戦争学を語ることができないのである。(第一講より抜粋)


少し前の話になりますが、領土問題で外国と緊張が高まった時、あるニュース番組で自衛隊の人が「一番戦争したくないのは軍人だよ」と言っていました。戦争をモニター越しにしか見たことのない一般人とは違って、現実的な意見だなと色々考えてしまったのを覚えています。そもそも戦争とは何なのか、熟知している人は少ないのではないでしょうか。戦術でも兵器でもなく、戦争そのものを学ぶ戦争学の入門書です。

クラウゼヴィッツの「戦争とは異なる手段をもってする政治の継続」から始まり、ランドパワー(陸上勢力)とシーパワー(海上勢力)などの地政学の説明をしています。地政学とは、国際関係を地理的概念をもとにして考えていく学問です。ネットでシーパワーがどうのこうのと書いている文章を稀に見ますが、このことだったのですね。中盤からはナポレオン台頭から現代まで、戦争はどのように変化していったかを考察ています。

歴史よりは現代の国際事情について深く考察してもらいたかったのですが、過去の事例もそれはそれで興味深いです。ナポレオンがなぜヨーロッパで勝ち続けられたのか、一次大戦後の英仏の失敗、ベトナム戦の勝敗を分けた理由が印象に残りました。ゲリラとテロの違いも理解しました。恥ずかしながら同じようなものだと思っていました。どの時代も軍事と政治が密接に結びついていることが分かります。

地政学以外の戦争の見方が書かれていませんし、現状を様々な面から分析してほしかったですが、戦争を一から学ぶには分かりやすかったです。おわりにの「戦争を推奨するために、戦争を学べと主張しているのではない。知らないことがもっとも危険であるといいたいのだ。」は、そのとおりだと思います。意見を述べる前によく勉強すべきですよね。また、国政を担う人々、特に外交に携わる人々には読んでおいてもらいたいです。




[ 2017/08/24 21:52 ] 社会・歴史 | TB(0) | CM(0)

2017年07月16日(日)

白熱日本酒教室 



著者:杉村 啓、 アザミ ユウコ
発売日: 2014/11/26

評価〔A-〕 美味しく健康的に飲みましょう。
キーワード:アルコール、日本酒、特定名称酒、居酒屋、

ここで断言してしまいますと、世の中にあなたがおいしいと思う日本酒は必ずある。それぐらい、日本酒は味の幅が広く、懐が深いお酒に進化しました。(P13より抜粋)


今年になって日本酒に興味を持ち始めました。蔵元や銘柄によって味に差があるみたいなのですが、知識がないので少しずつ調べながら味見しています。人気があるかどうかはネットを見ればだいたい分かりますが、知識がほとんどないので分からないことばかり。興味を持った今が良い機会だと思い、本で学ぶことにしました。という訳で本書です。

題名は呑兵衛のための本っぽいですが、初心者向けです。新書にも関わらず、いきなり数ページの漫画から始まるので読みやすいです。説明も堅苦しくなく、一つの項目も長くないので気軽に読めます。ラベルの読み方からお酒の選び方はもちろん、悪酔い防止法や保存法、温度と味の関係と、毎日呑んでいるいる人でも知らないかもしれないことにも触れています。

勉強になったのは、製法による名称の違いの説明です。山廃や生酒、無濾過の違いが分かって良かったです。でも、それらの味の違いももう少し説明して欲しかったかな。また、器で味わいが変わるのは初めて知りました。どうりで「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」なんてものがあるわけだ。

これらの知識を参考にして、まだ飲んだことのない自分の舌に合う酒を見つけ、二日酔いしない程度に楽しむつもりです。



[ 2017/07/16 23:09 ] 実用 | TB(0) | CM(0)

2017年07月06日(木)

信頼学の教室 



著者:中谷内 一也
発売日: 2015/12/17

評価〔A-〕 程良くくだけた会話で読みやすいです。
キーワード:信頼、心理学、現代、

ナカヤチ「さて、ここで問題です。なぜ、信頼が高いという、良い話はあまりないのでしょうか?」(2日目より抜粋)


最近は、組織や有名人の謝罪会見は珍しくありませんが、同じような失敗で誤っているのに、なぜか違う印象を受けることがあります。信頼できそうと思うこともあれば、どうもまた同じことを繰り返しそうだと感じることもあり、うまく言葉にできません。何が違うのでしょうか。本書では、信頼や信用の仕組みを丁寧に解説していきます。

通常の説明文とは異なり、若手メーカー社員のシンジ君が、心理学が専門のナカヤチ先生の個人講義を受ける形で、説明しています。冗談を交えて進むので、硬い文章が苦手な人でも比較的読みやすいです。くだけた雰囲気ではありますけど、内容はしっかりしたもので、社会調査のアンケート方法も詳しく丁寧に書かれています。また、各章の最後にまとめがあり、あとで読み返す際に便利です。

対象の信頼度によって、何が一番影響力があるのか変わってくるのが面白いです。信頼を既に得ている人の方法を、信頼されていない人が真似ても、同じ効果が得られないのは分かる気がします。賛否が分かれる行動では、公正さが重要視される点も興味深かったです。また、信頼とは逆の裏切りも一緒に議論されています。最終的な行動が同じ場合でも、自発的か受動的かによって、相手の印象が大きく変わるのは覚えておいたほうが良さそうです。

具体例が東日本大震災に少々偏っているのが気になりますが、それ以外は分かりやすく、勉強になりました。こうした読みやすくためになる新書が増えると嬉しいですね。





[ 2017/07/06 20:29 ] 心理・哲学 | TB(0) | CM(0)