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2016年03月08日(火)

人は、誰もが「多重人格」 誰も語らなかった「才能開花の技法」 



著者:田坂 広志
発売日: 2015/5/19

評価〔C〕 知らなかったらB以上です。
キーワード:人格、才能、自己啓発、人間関係、

誤解を恐れずに言えば、「ある人格を演じる」ということと、「ある人格を育てる」ということは、同じことなのです。(第三話より抜粋)


人は自分の中に多重人格のように幾つもの人格を持っていて、適切に切り替えることができるなら、色々な才能が開花していくというのが主旨です。人格の切り替えを上手に行うための、「多重人格のマネジメント」を紹介しています。人は誰しも多重人格になる可能性があるのではなく、あたかも多重人格者のように振る舞うという意味です。

相手や状況によって、人格を変えるように言い方や考え方を変えるのは、確かに有効だと思います。適切な態度を表に、つまり相手に分かるよう示すことで、円滑に物事が進むこともあるでしょう。この切り替えは無意識的にも行われていますが、意識的に行うとより効果的なのではと感じています。さらに、幾つもの人格を育てて、現時点以上の才能を開花させるという意見も理解できます。

概ね肯定的なのですが、実は過去に同じような内容の本を読んだことがあり、ほとんど再確認に終わってしまったのが残念です。しかも、既読の本でもモードという言葉を使っていたと思うので、印象は良くありません。終盤のエゴに対する対策も、別の本で同じことを主張しているのを見ましたしね。

また、多様な人格・豊かな人間像を育てるために映画が勧められていますが、素直に賛成できません。映画は時間が短いので、本に比べると少し物足りなかったり駆け足になってしまうことが多いからです。純文学ではない娯楽本でも演劇でも奉仕活動でもいいから何か自分に合う方法を探して、人生経験の幅を広げていけば良いのではないでしょうか。

個人的に不満な点を挙げましたが、主旨は良い本です。対話形式でかなり読みやすく分かりやすいですので、この考え方を知らない方には読んで損はないと感じました。




[ 2016/03/08 22:08 ] 心理・哲学 | TB(0) | CM(0)

2015年09月09日(水)

しない生活 



著者:小池 龍之介
発売日: 2014/3/28

評価〔B-〕 仏教と人生論。
キーワード:仏教、宗教、人生論、自己啓発、実用、

私たちの会話の多くは、こうやって相手の会話を遮ってしまうせいで、寂しくすれ違っています。相手を理解しようとせず、自分を理解させようとしてばかりであるがゆえに、です。(P89より抜粋)


現役の住職が現代人の生き方について、仏教の教えを基に助言をします。著者は他にも多数の著書がある人気のある方のようです。

まず、一項目2ページなので読みやすいです。宗教ときくと何やら難しいと思う方もいるかもしれませんが、日常のよくある光景から、いかに煩悩に惑わされずに生きるかを説いています。

全体的に、頭にきたりいらいらするのは自己顕示欲・自己防衛によるもので、心の平穏を保つには内省する心がけを忘れないこと・・・・・・とあります。でも、言うは易く行うは難し。感情に説明をつければそうなるのは分かりますが、実際に感情的になりそうな場面でそのように振る舞うのは難しそうです。特に「謝るときはよけいな言い訳をしない」「誉められても喜ばない」などはそう思います。

著者は実践できているのかと言えば、実はそうでもなく、自身の失敗を隠さずに述べています。厳しいだけでなく、こうした姿勢は好感が持てます。こうした内省によって平穏を得るのは簡単なことではありませんが、そうできたらいいなと感じた本でした。




[ 2015/09/09 20:19 ] 心理・哲学 | TB(0) | CM(0)

2015年06月25日(木)

知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ  



著者:苅谷 剛彦
発売日:2002/5/20

評価〔B+〕 疑問ではなく問いが大切です。
キーワード:自己啓発、思考法、実用、

ちょいと問いをずらしてみることで、最初の問題を真っ正面から見ているだけでは見えてこない側面をとらえる、もうひとつの視点、すなわち、複眼が見つかるのです。(第3章より抜粋)


物事を様々な視点から見て考えることが重要なのは、皆さんご存知のとおりですが、実際に多面的に観察するのは簡単ではありません。思いこみや常識、偏見、先入観などが邪魔をしますし、どのように観察や考察していくのか、その方法が分からないことが多いのではないでしょうか。そのような考える力、ものの見方をなるべく具体的に紹介しています。本の紹介分によると、『全国3万人の大学生が選んだ日本のベストティーチャーによる思考法の真髄』だそうです。いつの何のアンケートなのか気になりますね。

著者が大学の教員のためか、社会人の仕事のためのというよりは、これから大学で学ぶための、もしくは研究者になる人向けのように感じました。読書や作文は論文を書くためには必要です。分からない原因を知識不足だと考える正解信仰の根強さには、はっとさせられました。後半の疑問から問いへと発展させる手法や、具体的に例を挙げての考察は、興味深く説得力もあります。これらの具体例は学生や研究に関してだったので、できれば社会人向けにも具体的な例をたくさん挙げてほしかったです。でも、どう使うかを考えることこそ、著者が本書を読んだ読者に考えてもらいたいことかもしれませんね。

問いをさらに細かく分けて考えることは、上手く使えば様々な場面で応用が効きそうです。特に、常識的な答えになってしまった場合は、問題解決の糸口になりそう。紹介されていた個性などある概念を表す単語を禁止語にしたり、○○化という言い方を止めたりする手法も、新しい物の見かたを発見する手がかりになるでしょう。また、批判は欠点探しをするだけではなく、考える力をつけるため代替案を出す必要がある、というのは賛成です。反対だけするのは簡単なのですから。話し合いは感情的な反対ではなく、批判、そして建設的な提案を心がけたいと思います。

本書はちょこちょこ読み進めたためか、他の本よりあまり頭の中に入っていない気がします。少々勿体なかったかな。




[ 2015/06/25 22:01 ] 実用 | TB(0) | CM(0)

2015年05月21日(木)

続ける力―仕事・勉強で成功する王道 


続ける力―仕事・勉強で成功する王道 (幻冬舎新書)

評価〔B〕 やる気を維持するのが大切です。
キーワード:継続、目標達成、人生論・教訓

スランプに陥りそうなときには、「部分的な問題を全体視しない」「短期的な問題を永続化しない」という二つのポイントを、ぜひ自分に言い聞かせてほしいと思います。(本文より抜粋)


当サイトも2008年1月に開始して7年半経ちました。自分の読書はどのような傾向があるのか確認したり、また既読なのに忘れていた本を思い出させてくれたりするのに、意外と役立っています。少々違うかもしれませんが、継続は力なりという言葉が合うと思います。

この続ける力は、人によってまちまちです。飽きっぽい人もいれば、何年も何十年も物事を続けられる人もいます。両者は何がちがうのでしょうか。司法試験の講師である著者が受験指導の経験を踏まえて、どうすれば続けることができるのか、そのコツを教えてくれます。

やる気を上げるよりも極端に下がらないように注意することや、スランプの時はゆったりかまえることは、努力を続けるのに役立つと思います。漠然と続けよう続けようと思っていても長続きしません。目を引いたのは、「計画が遅れたらどこかでその計画を一度リセットする」です。一度計画を立てると固執しがちなので、こういう技術も重要だと再確認しました。

斬新なことはあまり書いていないように感じました。基本だ大事だということでしょう。また、終盤は著者の半生や主義・主張についてなので、好みが分かれると思います。

自分で決めたことを続けることは比較的得意なので、何か苦手なことをするときこそ活かそうと思います。努力が苦手な方は試しに読んでみてはどうでしょうか。



[ 2015/05/21 21:11 ] 実用 | TB(0) | CM(0)

2015年02月22日(日)

青い象のことだけは考えないで! 

青い象のことだけは考えないで!青い象のことだけは考えないで!
著者:トルステン・ハーフェナー、ミヒャエル・シュピッツバート 他
出版社:サンマーク出版
出版日:2013/01/25

評価〔B+〕 考え方を根本から変えよう。
キーワード:自己啓発、思考、医学、

たとえば、あなたは自分にとって役に立つように、いつでも見方を変えられるようになる。つまり、あなたは自由になる。(第3章より抜粋)


ドイツで著名なマインドリーダー(読心術者)が、自由に思考し、人生をより良いほうへ変える秘訣を説いています。自己啓発・人生論の本なのですが、読者を科学的な事実からも納得させるために、医学博士との共著となっています。

前半は人間がいかに先入観や間違った直感にとらわれているかを解説しているのですが、モンティ・ホール問題など結構知っていることが多く、面白くはあるのですが冗長に感じました。後半は、本書の中核であるそれらを克服するのに役立つ3つの手法を紹介しています。単なるポジティブシンキングではなく、中立的な姿勢で現実を受け止めることが大切だという意見は、落ち着いた腑に落ちたような感じで良かったです。また、偽薬でも効き目が出るプラシーボ効果の反対、調子が悪くなるノーシーボなる現象があることは、、思考の影響力を知る良い例なのではないでしょうか。

話が少々あっちこっちに飛び、説明が弱いと感じる箇所もありましたが、概ね良かったと思います。潜在意識から、根本から良いイメージを作ることが大切。「はじめに」にも書いてありますが、肝心な時にこういうことを思い出せないものなので、何かに行き詰ったら本書を読み返すことを頭の片隅に置いておきます。



[ 2015/02/22 11:48 ] 心理・哲学 | TB(0) | CM(0)