2018年06月02日(土)

性格スキル 人生を決める5つの能力 



著者:鶴 光太郎
発売日: 2018/2/2

評価〔B-〕 大人になってもまだ成長できます。
キーワード:性格スキル、仕事、学業成績、自己啓発、ビッグ・ファイブ、

この研究は、「真面目さ」の重要性は仕事の種類や特徴にはあまり依存せず、広範な職業に影響を与えることも明らかにしている。(第2章より抜粋)


性格スキルとは心理学の非認知能力のことで、平たく言えば性格の個性やある要素のことだそうです。なぜスキルと呼ぶのかというと、固定的なものでなく学んで成長させることが可能だからと続きます。中でも重要な5つの因子「開放性」「真面目さ」「外向性」「協調性」「精神の安定性」、これらビッグ・ファイブが人生においてどのように影響するのかを事例を交えて解説しています。

性格スキルは性格のように各々が違うものを持っているのではなく、それぞれ程度の差こそあれ持っている、まさに技術(スキル)のようなもののようです。本書では性格スキルそれ自体の説明はほとんどせず、学歴や収入、犯罪との相関関係について深く掘り下げています。学校の成績や職業、人生で成功するためには何が必要かが多く語られていて、心理学の本というよりはビジネス書と呼んだほうがしっくりきます。

性格分類や身近な私生活での活用法を期待していたので、本書の内容とは少々ずれていたので残念でした。説明がいくつかの因子に偏っているのも不満です。しかし、思いがけず知った有益な知識もいくつかあります。大人になってからでも伸ばせる性格スキルがあることです。「協調性」が伸び続けるのは信じがたいですが、経験を積むと慣れてくるのでしょうか。

最後の章は著者が教育の場で、学生の性格スキルを伸ばす実践法と結果が書かれていて興味深かったです。このような例をもう少し読みたかったです。



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[ 2018/06/02 18:42 ] 実用 | TB(0) | CM(0)

2017年11月05日(日)

本音で生きる 一秒も後悔しない強い生き方 



著者:堀江 貴文
発売日: 2015/12/5

評価〔B+〕 率直で分かりやすい言葉でした。
キーワード:人生観、本音、言い訳、プライド、ネット、

本音で生きるために、まずやるべきは、「言い訳をしない」ということである。(1章より抜粋)


かつてライブドア社長として時代の寵児と持てはやされ、現在も精力的に様々な活動をしている著者が、後悔しない人生を送る方法を簡潔に伝えています。

要点は、本音は言ってやりたいことは今すぐやる。分かりやすいです。そのためには、お金や時間がないと言い訳しないとあり、具体的な解決策も提示している点が良いです。本文で、自分は拝金主義の権化のように扱われるが、世間のほうがお金にとらわれている、という一文が目につきました。彼を見た視聴者や読者が、自分の嫌なところを著者に投影しているみたいで興味深いです。

考えてしまう人間はチャンスを逃すのは、耳が痛い言葉でした。ゴルフのパターを例に、リスクをとることの意義を説いていて説得力があります。興味が出てきたら挑戦してみることが大切です。

意外なのは、睡眠時間は大切と書いてあった点です。睡眠時間なんて削っても平気、時間の無駄と主張するのだとばかり思っていました。また、物事の上手なやり方なんてなく、全てはトライ&エラーだと主張しているのも、ちょっと意外かな。覚えておこう。

すべて最適化せよ、では常に時間の使い方のよりよい方法を探っています。確かに効率はよくなりますが、なんだか疲れそうです。何もしない時間も欲しい私は、そこまで効率の良さは求めないけれど、こうした姿勢が現在の著者を作っているのは間違いないです。

他の人と大きく異なるのは、能力の高さではなくその行動力です。本人は当たり前のことだと思っていそうですが、これほど徹底して行動に移すのは難しそう。でも、少しでも見習って行動します。



[ 2017/11/05 21:30 ] 実用 | TB(0) | CM(0)

2017年10月11日(水)

違和感のチカラ 最初の「あれ?」は案外正しい! 



著者:齋藤 孝
発売日: 2009/10/10

評価〔B〕 ちょっと立ち止まって考えてみては。
キーワード:違和感、経験知、観察、

違和感は、自分と対話するきっかけだ。自分がおかしいと感じている、自分のやろうとしていることに疑問を感じる。(第三章より抜粋)


何かに対して違和感を覚えた時、もやもやした気分になりますが、積極的に解決しようと行動する人は多いのでしょうか。私は自分でも理由がよく分からないので、対処が難しく放っておくことが多いです。そんな違和感を、仕事や私生活、人生に活かそうと試みたのが本書です。

まず、違和感は自分の経験知がもととなって発生しているという考えは、分かりやすいし同意です。何か土台となる知識や価値観があって、それとズレがあるものを見たり聞いたりすると、違和感を感じるのでしょう。また、違和感があったら、観察することが重要であることもうなずけます。よく観察し、自分の中に解決するヒントがないか探してみるのがよいと説いています。放っておかず突き詰めて考えてみるのが、違和感をうまく活用する方法のようです。

本書で挙げている具体例は多岐に渡りますが、違和感とはあまり関係なさそうなものもあり、牽強付会に感じるものもありました。新しいアイディアを生むために使えるとありますが、基本的には危険の兆しを発見し、危機を回避するのに役立てるほうがしっくりきます。

近頃、あまり違和感を覚えませんが、機会があったらうまく活用してみたいです。



[ 2017/10/11 21:29 ] 心理・哲学 | TB(0) | CM(0)

2016年05月29日(日)

回復力 失敗からの復活 



著者:畑村 洋太郎
発売日: 2009/1/16

評価〔B+〕 失敗学から得た成果でしょうか。
キーワード:失敗、回復、

人はその弱さゆえ、傍から見ると明らかな失敗をしている場合でも、自分ではそれが失敗であるとすぐに認めることができないときがあります。そのため失敗の上にさらに失敗を重ねることもよくあります。(本文より抜粋)


失敗学の第一人者である著者が、失敗から立ち直るコツを解説します。

まず、人は失敗をするし弱いものという前提から始まり、潰さないための行動やその後の対処法などが順を追って書かれていています。失敗した時はエネルギーがなくなっているので、まずはエネルギーを取り戻すことが基本的な考え方となっています。失敗後はエネルギー不足のため、間違った行動をしてしまって事態を悪化させやすいというのは同意見です。そして、潰されないために、一般的には良くないとされる逃避や責任転嫁を認めているのが新鮮でした。一時に緊急避難として使うなら、かなり有効であると感じました。

失敗を見るときの絶対基準として「お天道様」を挙げていますが、なんか違和感があります。全然気にしない人もいそうですし、倫理観は人によって差がありますし・・・・・・あまり良い方法が思いつきません。多くの人に聞いて平均を取るとか? 自分でも他人でも評価するのは難しいです。

具体例をいくつか出していますが、少なかったように感じました。欲を言えば、もう少し体験談を読んでみたかったです。

本筋とはそれますが、興味深かったのはコンプライアンスの話です。本来の意味は法令順守ではないのですね。

失敗に対する準備として、失敗を想定するというのも印象に残りました。予期せぬ事態には慌ててしまいますが、ある程度予想がついていたことなら、多少は冷静になれるかもしれません。潰されないための方法とこれは、頭の片隅に入れておこうと思います。



[ 2016/05/29 17:48 ] 実用 | TB(0) | CM(0)

2016年03月08日(火)

人は、誰もが「多重人格」 誰も語らなかった「才能開花の技法」 



著者:田坂 広志
発売日: 2015/5/19

評価〔C〕 知らなかったらB以上です。
キーワード:人格、才能、自己啓発、人間関係、

誤解を恐れずに言えば、「ある人格を演じる」ということと、「ある人格を育てる」ということは、同じことなのです。(第三話より抜粋)


人は自分の中に多重人格のように幾つもの人格を持っていて、適切に切り替えることができるなら、色々な才能が開花していくというのが主旨です。人格の切り替えを上手に行うための、「多重人格のマネジメント」を紹介しています。人は誰しも多重人格になる可能性があるのではなく、あたかも多重人格者のように振る舞うという意味です。

相手や状況によって、人格を変えるように言い方や考え方を変えるのは、確かに有効だと思います。適切な態度を表に、つまり相手に分かるよう示すことで、円滑に物事が進むこともあるでしょう。この切り替えは無意識的にも行われていますが、意識的に行うとより効果的なのではと感じています。さらに、幾つもの人格を育てて、現時点以上の才能を開花させるという意見も理解できます。

概ね肯定的なのですが、実は過去に同じような内容の本を読んだことがあり、ほとんど再確認に終わってしまったのが残念です。しかも、既読の本でもモードという言葉を使っていたと思うので、印象は良くありません。終盤のエゴに対する対策も、別の本で同じことを主張しているのを見ましたしね。

また、多様な人格・豊かな人間像を育てるために映画が勧められていますが、素直に賛成できません。映画は時間が短いので、本に比べると少し物足りなかったり駆け足になってしまうことが多いからです。純文学ではない娯楽本でも演劇でも奉仕活動でもいいから何か自分に合う方法を探して、人生経験の幅を広げていけば良いのではないでしょうか。

個人的に不満な点を挙げましたが、主旨は良い本です。対話形式でかなり読みやすく分かりやすいですので、この考え方を知らない方には読んで損はないと感じました。




[ 2016/03/08 22:08 ] 心理・哲学 | TB(0) | CM(0)