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2013年10月14日(月)

万能鑑定士Qの短編集 I 

万能鑑定士Qの短編集I (角川文庫)万能鑑定士Qの短編集I (角川文庫)
著者:松岡 圭祐
出版:角川書店(角川グループパブリッシング)
発行:2012/10/25

評価〔B+〕 短編でも変わらず。
キーワード:鑑定士、知識、雑学、連作短編集

「僕もあのバスケットの正体は知りたいよ。安く買い取ったら意外にも高価な物だったなんて、質屋の夢だからね」(本文より抜粋)


豊富な知識でなんでも見破る鑑定士・凜田莉子が活躍する、万能鑑定士Qの事件簿シリーズの短編集です。短編集とは言っても主要人物たちは変わらず登場するので、正確には連作短編集ですね。

彼女が代官山の質屋、ジャック・オブ・オールトレーダーズに代理鑑定士として働きにくるところから始まります。長編同様、膨大な知識でなんでも鑑定し、周囲を驚かせます。短編になってもあまり違和感ないのではと予想していたとおり、雰囲気は長編とほとんど変わりません。ただ、事件簿シリーズの話が過去のものとして会話の端々に出てくるので、僕のように全巻読んでいないかたにはネタばれになってしまうこともあるのでご注意を。Amazonの商品名に、『万能鑑定士Qの短編集I: 16 』とあったのを見て間違いかと思ったのですが、間違いではありませんでした。やはり出版順に読んだほうがよかったようです。また、過去の事件だけでなく他の巻で登場した人物も登場します。誰かは読んでのお楽しみということで。あ、小笠原は当然のごとく出ていますよ。

Qシリーズを本書から読み始めるのも良いかもしれません。試しに事件簿の1巻を読もうとしても、話が続いているので2巻まで読まなければなりませんからね。少しでもネタばれが嫌な方は、やはり出版された順に読むのがよろしいかと思います。




[ 2013/10/14 09:55 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

2013年09月14日(土)

万能鑑定士Qの事件簿 IX 

万能鑑定士Qの事件簿IX (角川文庫)万能鑑定士Qの事件簿IX (角川文庫)
著者:松岡 圭祐
出版:角川書店(角川グループパブリッシング)
発行:2011/04/23

評価〔A-〕 珍しく美術品鑑定士らしい事件です。
キーワード:鑑定士、知識、雑学、

「手には触れなくとも、目では触れていただきます。すなわち展示中、われわれとともに働いていただける日本人スタッフを若干名、お迎えしたいと考えております」(本文より抜粋)


ルーヴル美術館は、日本で開催がきまったモナ・リザ展の現地スタッフ募集を予定していました。現地スタッフ候補に選ばれた凛田莉子は、鑑定士としての技量を認められるために登用試験を受けることになります。無事合格して彼女の知識は世界に認められるのか。Qシリーズの9冊目です。

1ミリの違いもない偽物を作り出せる最新の技術には驚かされます。専門家は本当に見分けられるのだろうか、本物を見た印象は寸分の違いもない偽物のそれと変わるのだろうか、と真贋鑑定についてあれこれ想像してしまいます。実際ルーヴルが贋作を本物と称して使用しているのかどうかは分かりませんが、可能であることを知ってしまうと疑ってしまいますね。

今までなかった予想外のアクシデントが起きます。後半、あの人の身に起きた異変は本当にありえるのか少々疑問ですが、非常に面白かったです。展開が読めてしまうのがちょっと難点ですが、シリーズを通して広がった世界を存分に使っている感じがしました。それと、伏線も使うのは分かっていたのですが、あのように使うとは。良かったです。

5巻のパリ旅行と繋がりがあるので、できればそちらを先に読むことをおすすめします。まあ、読んでいなくても十分楽しめますが、ことの始まりは知っておいて損はありませんからね。




[ 2013/09/14 21:42 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

2013年08月25日(日)

論破できるか!子どもの珍説・奇説―親子の対話を通してはぐくむ科学的な考え方 

論破できるか!子どもの珍説・奇説―親子の対話を通してはぐくむ科学的な考え方 (ブルーバックス)論破できるか!子どもの珍説・奇説―親子の対話を通してはぐくむ科学的な考え方 (ブルーバックス)
著者:松森 靖夫
出版社:講談社
出版日:2002/02/20

評価〔C〕 納得しそうな理論の数々
キーワード:科学、子ども、疑問

私自身小学生のころ、母親のおなかに自分がいたときには、母親のへそと自分のへそがつながっていたものと思い込んでいました。(本文より抜粋)


幼いときは何を見ても聞いても分からないことばかりで、頻繁に「どうして」「なぜ」と周囲の大人に疑問をぶつけていました。子どもの疑問はすぐ答えられるものもありますが、本質的で大人も実はよく分かっていないものもあります。そのような大人でも答えるのに戸惑う疑問や論理をあつめて解説しています。

身近な自然現象から導き出された子供の論理の中には、興味深いものもあります。大人でも勘違いしていそうな、上記引用の「胎児のへそと母親のへそ繋がっている」や「砂鉄は磁石につくから鉄」は勉強になります。また、「5円玉を温めると穴の大きさはどう変化するのか」は、説明が分かりやすく上手だと感じました。

ただ、やはりと言いますか幼い子供の論理は拙いものもあります。単純であるけれど答えるのが難しい問いを期待していたので、驚きや感心はあまりありませんでした。期待し過ぎていたのかも。それと、解説も教科書のような文章が多いです。執筆者たちが大学教授だからでしょうか。

幼稚園児から小学校低学年のお子さんを持つ、理系科目が苦手な親御さんに特に役に立ちそうな本です。間違った知識を与えないためにも活用しよう。




[ 2013/08/25 11:01 ] 自然科学・医学 | TB(0) | CM(0)

2013年07月27日(土)

万能鑑定士Qの事件簿 VIII 

万能鑑定士Qの事件簿VIII (角川文庫)万能鑑定士Qの事件簿VIII (角川文庫)
著者:松岡 圭祐
出版:角川書店(角川グループパブリッシング)
発行:2011/02/25

評価〔B+〕 莉子、台湾へ
キーワード:鑑定士、知識、雑学、

「凛田さんが信じられないのも無理ありません。私もこの目で見るまでは、科学者として受けいれがたいことと考えていましたから」(本文より抜粋)


波照間島の水不足問題が解決したという知らせを受け、帰郷した莉子が見たものは、信じられないような発明品の映像でした。購入額はなんと12億円。疑問を抱いた彼女は、発明品が本物かどうか調べるべく台湾へ渡ります。シリーズ8冊目です。

Qの海外編、フランスの次は台湾でした。台湾の様子が結構細かく書かれていて、観光地を巡るサスペンスドラマのような雰囲気があります。沖縄とあまり変わらないとありますが、沖縄以外の人にとっては異国情緒があると思います。莉子の勝手が違って戸惑う姿が新鮮です。

Amazonの書評は、真相が拍子抜け、物語が駆け足、などよくない評価が目立ちます。言われてみるとそうかなと思ってきますが、読んだ直後はそれほど気にはならなかったけどなあ。読後感も悪くなかったし。評価が甘くなってきているのでしょうか。

次はこうじっくりと謎に取り組む彼女が見てみたいですね。



[ 2013/07/27 11:28 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

2013年05月14日(火)

万能鑑定士Qの事件簿 VII 

万能鑑定士Qの事件簿VII (角川文庫)万能鑑定士Qの事件簿VII (角川文庫)
著者:松岡 圭祐
出版:角川書店(角川グループパブリッシング)
発行:2010/12/25

評価〔B+〕 強敵出現。
キーワード:鑑定士、知識、雑学、出版、脱税、

「逆錬金術とでも呼ぶべきかな。実に不可解だね。」(本文より抜粋)


膨大な知識と観察力を武器に、難事件を解決していく凜田莉子の物語。今回の舞台は、電子版ファッション雑誌で人気のステファニー出版です。

小笠原君が角川出版の社員なので、出版社が題材なのはあまり新鮮味はないかと思っていたのですが、そうでもありませんでした。カリスマで有能な社長が作り上げたベンチャー企業といった感じで、華やかな世界の裏舞台はこのようなものなのかな~とどこか納得してしまいます。でも、雑誌のチェックはあれほど厳しいのかなあ。多文化を勘違いしている記事や広告なんて結構ありそうだけど。

話の主軸とは別に、純金が他の金属に変わってしまう現象の謎も追います。個人的にはこちらのほうが気になっていました。脱税へと話が繋がっていくわけですが、また違う機会にマルサについても詳しく書いて欲しいです。面白そうです。

ちょこちょこ事件が起きて莉子が解決するのは、スカッと気分が良いのですが、今回は軸となる事件があまり大きく感じられず、意外とあっさり終わったので少々拍子抜けしました。個人的には、はじめからずっと同じ事件を追っていくほうが好みです。



[ 2013/05/14 22:01 ] 小説 | TB(0) | CM(0)