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2020年04月25日(土)

ファンタジスタドール イヴ 



著者:野崎まど
発売日: 2013/9/20

評価〔B+〕 こういうのも書くんですね。
キーワード:近未来、SF、

そうして溜まった欲求は、捌け口を求めて、私を少し病的なまでに、サイエンスの思考へと向かわせた。(第三の力より抜粋)


一人の科学者がどのように育ち、どのように科学の道へと進んでいくのかを一人称で描く近未来の物語。アニメ「ファンタジスタドール」の前日譚です。

まずアニメ本編を見ていなくても、本書だけでも十分楽しめます。ただし、未来の技術や世界を扱いながらも主人公・大兄(おおえ)の個人的な欲望とともに語るので、好き嫌いがはっきり分かれそうです。SFの部分だけ取り出せばよくありそうですけど、彼の心情の揺れが苛烈で印象に残ります。

あとがきという名のエピローグでご婦人が最後に言った言葉を見た瞬間、やはりそうだよなと腑に落ちました。なんかモヤモヤとした感覚を抱えつつ読んでいた気分をしっかり言語化してくれてすっきりしました。

読後、ちょっと興味があったのでアニメを調べてみたら可愛らしい雰囲気で、本書の堅苦しい感じは全然なくて驚きました。



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[ 2020/04/25 20:48 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

2020年02月25日(火)

オカルトトリック Smoke And Mirrors 



著者:八槻翔 、 はぎや
発売日: 20??/??/??

評価〔B〕 似たような話、読んだことあります。
キーワード:奇術部、科学、オカルト、外伝、夢診断、

私が知りたいのは、この世に超能力者がいるのかどうかだけ。(第一章より抜粋)


高校生の折原いのりはある人物の異能の力を見て、その能力が本物の超能力かどうか知りたくなります。その人物の周囲の人に接するうちに、自分の悩みと向き合っていくこととなっていきます。本書は前作「オカルトトリック」の外伝です。

オカルトと科学が何度も交錯するあやふやな雰囲気は前作と同じです。今回は長編のためか進行もゆっくりで心理描写も多めです。このあたりはテンポの良かった前作のほうが好みでした。端的に言うといのりの成長物語だと思いますが、どことなくサスペンスやミステリーっぽいです。

まえがきにも書かれているように、オカルトトリックを読んでいなくても楽しめます。しかし、著者が記述しているように前作から呼んだほうがより楽しめます。前作ではそれほど出番が多くなかった登場人物たちが深く掘り下げられていて、前作を補完するようで面白かったです。



[ 2020/02/25 21:39 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

2018年07月14日(土)

恥知らずのパープルヘイズ -ジョジョの奇妙な冒険より- 



著者:上遠野 浩平、 荒木 飛呂彦
発売日: 2014/3/24

評価〔B+〕 能力バトルが合っています。
キーワード:ジョジョの奇妙な冒険、第5部、外伝、超能力、小説化、改装版、

獰猛。それは爆発するかのように襲い、そして消え去るときは嵐のように立ち去る。(4章より抜粋)


人気漫画、ジョジョ奇妙な冒険の小説です。舞台は第5部終了後、主役は主人公チームと袂を分かったパンナコッタ・フーゴと、気になっていた人も多いと思われる題材です。ジョジョ25周年の小説企画第一弾だそうで、私が読んだのは2011年の初版を追加修正し改装したものです。

原作での出番が少なかったフーゴの過去や考えが丁寧に描写されていて、そのうえで矛盾しないのが巧みだし良かったです。雰囲気を損ねることなく辻褄が合うようにするのは難しかったと思いますが、流石というほかないですね。

数人の新たなスタンド使いも登場し、第5部のギャングたちの戦闘も迫力があります。他の書評で文章のみでスタンドバトルが描けるのか?と疑問におもう方もいそうですが、その点に関しては心配ないと思います。ブギーポップシリーズを初め、能力バトルはたくさん書いていますし。

ただ、戦闘のテンポは良いのですが、意外とあっさり決着がついてしまったものもあり、物足りないと感じたときもありました。期待していた某スタンドの戦闘がすぐ終わってしまったのは残念です。

原作の荒木飛呂彦が挿絵を書いていて、スタンド紹介あり豪華です。各所に他の登場人物やエピソードと繋がるシーンがちりばめられているので、ジョジョを深く読んでいるいる人ほど楽しめる作品でした。




[ 2018/07/14 21:43 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

2015年07月25日(土)

ヴァルプルギスの後悔〈Fire4.〉 



著者:上遠野 浩平
発売日: 2011/12/10

評価〔B〕 魔女の影響は・・・・・・。
キーワード:ブギーポップ外伝、シリアス、超能力、現代、

「どう思うも何もあるまいよ――統和機構がひっくり返りつつある、それだけが確かなことだ」(本文より抜粋)


続けてヴァルプルギスの後悔、最終巻です。口絵を見て、〈Fire2.〉の感想でも書いたと思いますが、登場人物たちがどんどん幼くなっていると感じました。挿絵がなかなか安定しないですね・・・・・・。

魔女がその力を発揮し、統和機構も大きく変わろうとしています。そのあたりは本編でより詳しく語られることでしょう。それにしても、凪のがすごかったです。なんかまだ秘密が隠されていたと言われても驚かないくらい、人間離れした活躍でした。そして、話が壮大です。魔女はたちは統和機構ですら相手にならず、人知を超えた存在なので、当然といえば当然なのですが壮大過ぎてうまく想像できません。

また、凪の少女時代、性格を決めるエピソードが読めたのは良かったです。懐かしいあの人も登場します。あの人、あんな性格だったっけ? その本は何回も読んだのですが、結構忘れてしまうものですね。

結末は予想していたよりは変化があって良かったと思います。でも、もう少し分かりやすい説明が欲しかったです。凄そうなんだけど、いまいちピンとこない、というのが正直なところです。著者が意図してあのような表現にした可能性が高そう。



[ 2015/07/25 21:30 ] ライトノベル | TB(0) | CM(0)

2015年07月25日(土)

ヴァルプルギスの後悔〈Fire3.〉 



著者:上遠野 浩平
発売日: 2010/8/10

評価〔B-〕 魔女が力を発揮し始めます。
キーワード:シリアス、超能力、現代、

「敵はアルケスティスの手先か? それとも統和機構の方か?」(P67より抜粋)


長い間続きを読まずに放置していたのですが、ブギーポップが読みたくなったので、まだ途中だった本シリーズから再開することにしました。本当に久しぶりです。〈Fire2〉を読んだのが3年以上前ですので、当然ほとんど覚えいていなくて、1冊目から順に再読しました。

アルケスティスが優勢となり、ようやく動き出した感じです。二人の魔女、魔女と凪、統和機構の有力者たち同士、など様々な関係が今までとは変わり始めています。本編だと末端の最前線ばかりですが、統和機構の幹部たちの動きが見られるのが興味深いですね。凪の出番は少なく、魔女たちの力の大きさが目立ちました。

初登場の某は、著者の他のシリーズと重なる「奇蹟使い」が深く関係していて、あたらめてブギーポップ本編ではないことを実感しました。著者の作品はずっと繋がっているんだよね。他のシリーズも読み返してみようかな。

しかしこれ、大暴れしたけれど最終的に何も変わらず元通り、となりそうだけど・・・・・・大丈夫でしょうか。次の巻で何らかの変化がある結末になるのを期待しています。




[ 2015/07/25 21:11 ] ライトノベル | TB(0) | CM(0)