2013年03月16日(土)

友だち幻想―人と人の“つながり”を考える 

友だち幻想―人と人の“つながり”を考える (ちくまプリマー新書)友だち幻想―人と人の“つながり”を考える (ちくまプリマー新書)
著者:菅野 仁
出版:筑摩書房
発行:2008/03

評価〔B〕 十代向けの人付き合い本。
キーワード:友達、社会学、心理学、人付き合い、

友だちが大切、でも友だちとの関係を重苦しく感じてしまう。そうした矛盾した意識をつい持ってしまうことはありませんか。(本文より抜粋)


結構刺激的な題名だと思います。副題につながりとあるように、身近な人とのつながりや親しさについて考える本です。十代の若者向けの本ですが、大人でも周囲の人との関係を再考する上で読んでみるのも良いかと。そのためか、文章も平易で分かりやすく書かれています。

みんな同じという同調圧力・同質性ではなく、みんな違って良いという並存性を強調しています。有名な歌詞「一年生になったら友達100人できるかな」を例に挙げていて興味深いです。確かに、誰とでも親密になれると信じすぎるのは良くないと思います。適度な距離の取りかたにも触れています。

ただ、ある程度年齢を重ねた人には、経験的に知っていることも多いように感じました。上には上がいる、人生の苦味うま味の話など。

十代で、友だちとの関係に悩んでいるなら、本書は有益かもしれません。しかし、すでに大人である自分には斬新さはありませんでした。改めて人付き合いを見直すには良いのではないでしょうか。



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[ 2013/03/16 21:38 ] 心理・哲学 | TB(0) | CM(0)

2010年04月24日(土)

白いへび眠る島 

白いへび眠る島白いへび眠る島
著者:三浦 しをん
出版:角川書店
発行:2005/05/25

評価〔D+〕 僻地の雰囲気はでていますが……
キーワード:現代、離島、青春、オカルト、ホラー風、

「奥」はすぐ背後には山を、前面には大陸へ面した広大な海を持つ集落だ。海と山とのあいだのわずかな土地に、三十戸ほどの家々が点在し、百人にも満たぬ人々がのんびりと暮らしていた。(第一章より抜粋)


夏休みを利用して故郷に帰った高校生・前田悟史が、十三年ぶりの大祭に起きる出来事に巻き込まれる物語です。ホラーのような怪奇のような青春ものです。なお、本書は平成13年に出版された単行本「白蛇島」を改題、加筆したものです。

舞台は、拝島と呼ばれる離島の集落「奥」で、村独自の掟や深すぎる近所付き合いと、田舎の雰囲気もしくは閉鎖性が良くでています。特に「持念兄弟」の風習なんかは、茂太の昔話も一役かってか、いかにもありそう。

しかし、大祭がはじまるまでの前半は、説明が冗長でだれてしまいました。細かい記述が想像力をかきたてるよりも、話のテンポを悪くしていると感じました。話の筋そのものも、目新しいとは言えませんし……。また、三浦しをんの書く男性同士の友情は、「月魚」でもありましたが、どうもピンとこないなあ。嫌いというよりは、違和感があるというか何というか。

他の人の書評を見ても、内容よりもその雰囲気を楽しむ種類の小説だと思います。残念ながら、あまり面白いとは思えず満足感は得られませんでした。




[ 2010/04/24 22:23 ] 小説 | TB(0) | CM(0)