FC2ブログ







2019年12月07日(土)

サラリーマンの悩みのほとんどにはすでに学問的な「答え」が出ている 



著者:西内 啓
発売日: 2012/3/23

評価〔B+〕 簡単にできることから試してみたいです。
キーワード:悩み、サラリーマン、学問、

そろそろこの何度も繰り返した議論に終止符を打っても良いとは思いませんか?(はじめにより抜粋)


給料が上がらない、出世するには何が必要か、上司や部下と良い人間関係を築くには、とサラリーマンのよくある悩みについて、一個人ではなく学問の専門知識によって解決策を提示してく一風変わった実用書です。ビジネス書と言えなくもないです。

数々の問題に具体的な対策が用意されていますが、学問的な見地からはこうしたほうが良くなるという一案に過ぎないと感じました。これらが唯一無二の真実ではないと思うので、哲学や数学のような真実を求めている方々はがっかりしてしまうかもしれません。分野によっては既知のものがあったので、物足りなかった章もありました。

興味を引いたのは2章の行動経済学を駆使したお金の貯め方です。人の金銭に対する感覚は穴だらけと説き、お金の貯め方と使い方を細かく書かれています。一番効率が良いのは自分の能力を高めることに使うのが経済学っぽくなくて面白いです。

3章の出世する方法では天職を見つけるためにVIAテストという才能を見つけるためのテストが紹介されています。以前読んだ「さあ、才能に目覚めよう」のストレングスファインダーと同じ考え方なのですぐ理解できました。性格診断や性格分類は好きなのでさっそく試してみましたところ、一番の才能は忍耐力と出ました。詳細はつづきに書いておきます。

また、6章の家庭がうまくいく方法のポジティブサイコロジーの知見は、サラリーマンでなくても有益なので読んでほしい内容です。口論になりそうになったら話す順番を決めるのは良い意見だと思います。怒った時に実践できれば良いのですがなかなか難しそうです。

最後のほうに幸福感を得られる3つの考え方に触れています。どの悩みも最終的には本人がどう感じるのかに尽きるのかもしれません。



VIAテストの詳細はつづきにて↓
スポンサーサイト



[ 2019/12/07 20:44 ] 実用 | TB(0) | CM(0)

2019年09月02日(月)

夫婦という病 



著者:岡田尊司
発売日: 2018/3/3

評価〔A〕 既婚者だったらSです。
キーワード:夫婦、結婚、出産、離婚、恋愛、

そこで一番変わった点は、互いの非に目を向けるのではなく、互いの失敗に対して優しさや寛容さを取り戻したことだ。(第十五章より抜粋)


夫婦やパートナーとの関係をより良くかつ安定したものにするために、精神科医である著者が21のケースを通して解決策を模索します。

前半は夫婦が上手くいかなくなっていく様を何回も見るので疲れてきます。お互いにもう少し思いやることができたならと思うのですが、感情的になってしまうのも良く分かります。様々なパターンが挙げられているのでどれかに当てはまる夫婦も多いのではないでしょうか。

基本的には対人関係を支える愛着に注目し、安定―不安定と回避―不安の軸で男女を分類して特性を掴み問題の解決をはかっています。愛着スタイルを踏まえた上で原因と対策を説明しているので、分かりやすく頭にすんなり入ってきます。

後半は一度は不安定になった関係が持ち直した例が描かれています。我慢以外の解決策が提示されているので、どれか一つは実践できそうな方法が見つかるかもしれません。

読んでいるうちに現在の夫婦制度は現代人の価値観に合っているのだろうか、合ってない人もいそうだな、と思い始めましたが、終盤では結婚という形にこだわらない関係や生き方について述べられていて興味深かったです。一夫一婦制ばかり考えが囚われていましたが、違う可能性を示しているのが良かったです。現代の倫理観とは離れていて驚きましたけど。一夫一婦制に向いている人ばかりじゃないからね。

個人的に価値観が合わない対策や関係もありますが、夫婦やパートナーとの良い関係を保ちたいもしくは改善したいと思っているなら一読の価値はあると感じています。これから親密になる二人にも役に立つでしょう。

巻末の科学者の方の解説も良かったです。


[ 2019/09/02 21:59 ] 心理・哲学 | TB(0) | CM(0)

2010年03月11日(木)

「わたしは甘えているのでしょうか?」(27歳・OL) 

「わたしは甘えているのでしょうか?」(27歳・OL) (幻冬舎文庫)「わたしは甘えているのでしょうか?」(27歳・OL) (幻冬舎文庫)
著者:村上 龍
出版:幻冬舎
発行:2009/04

評価〔B+〕 現実論で一刀両断といった感じです。
キーワード:人生相談、トラブル、悩み

できるだけ優しく対応したつもりだが、現実と反することを言って慰めたり、不毛な精神論でごまかして叱咤激励したり、非合理な楽観論で甘やかしたりするのは徹底して避けた。(はじめにより抜粋)


20代から30代の社会人が切実な悩みを相談する、いわゆる人生相談の本です。本文には明記されていなかったと思うんですが、質問するのは皆女性のようです。裏表紙にはそう書いてあります。回答者は、小説家の村上龍が務めています。1つの相談に対してだいたい2ページぐらいの回答が用意されています。

具体的にどのような悩みを相談しているのか? 例を少し挙げると「やりがいのある仕事についた友人に嫉妬してしまう」「女友だちが安い服をバカにする」「本当に好きな人が見つかるか不安」と、このような感じです。お金・仕事・人間関係・恋愛と悩みの定番と言えるものばかりですが、深刻な悩みはもちろんバカバカしく感じる相談もあって、興味を引かれます。

上記の引用文にもあるように、村上龍は、その場限りの同情よりも現実的な対処法を重視して答えています。間違っていますとスパッと答えるのは明快で良いのですが、女性の共感重視のコミュニケーションからみると、巻末の解説の方も言っているように、少々冷たい感じもしました。だけど、甘やかさないぶん相手の身になって考えていて優しい対応ともとれます。

回答とは違う意見を持つ場合もありましたが、さすがと思える回答も多々ありました。若い女性の悩み相談ですが、男性が読んでもためになり面白いですよ。





[ 2010/03/11 20:30 ] 随筆 | TB(0) | CM(0)