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2019年05月28日(火)

裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル 



著者:宮澤 伊織
発売日: 2017/2/23

評価〔B〕 一番見せたいのはホラーの部分だと思う。
キーワード:都市伝説、ネットロア、SF、裏側、現代、ホラー、

「そうそう、そういえば、くねくねってどういうところに出るお化けなの?」(本文より抜粋)


異世界から連想するのはゲームでよくあるファンタジーの世界ですが、本書に登場する異世界は現代と似ているけれど人はいない得体の知れないそれです。女子大生・紙越空魚(そらを)は異世界探検中に、金髪の女性・鳥子に助けれたことが縁で行動を共にします。日常と非日常を行き来する探検物語です。

ハヤカワ文庫なので近未来SFなのかと思い込んでいましたが、SFのようでもあり、オカルトもののようでもあり何とも断言しにくいです。都市伝説や怪談、ネットの都市伝説であるネットロアを参考にしているのでそう感じるのかもしれません。不思議な現象や存在をつめこんだ人間のいない廃墟の現代、といったところでしょうか。

難しい機械や理論は出ないので気軽に読めます。平凡な場所から一歩踏み出すと謎に満ちた世界と未知の生物(?)というのもワクワクします。しかし、のめり込むほど面白いかと聞かれれば、残念ながらそうでもありませんでした。好きな題材なのですが。もう少し怖くても良かったかな。

文庫本には珍しく挿絵があります。どちらかというとライトノベル寄りのSF小説でした。


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[ 2019/05/28 22:17 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

2019年04月06日(土)

はっぴぃヱンド。 5 〔完〕 



著者:有田イマリ
発売日: 2019/1/22

評価〔B+〕 読後感は悪くなかったかな。
キーワード:田舎、日常系、ホラー、サスペンス、

「さて、答え合わせをしようか」(本文より抜粋)


首謀者との賭け、茜の作戦の結末が描かれます。最終巻です。

村の秘密や首謀者の意図など明かされた真実もありますが、全てがすっきり終結するわけではないのが残念でした。まだまだ物語は続くので半端な印象を受けますが、個人的に知りたかった事柄は分かったので不満よりは満足のほうが大きいです。あまりに半端なところで終わってしまうと物足りなさばかりが目立ってしまうので、切りが良いのが救いです。

あとがきを読む限りでは考えなしの結末とは思えないので、できればこの事件の全貌を見たかったですね。辻褄を合わせるのは容易ではないけれど、著者ならできそうですので。

駆け足で終わった感もあるので、きちんと理解できていない箇所が多そうです。後で1巻から読み直します。


少しだけネタばれ話↓
[ 2019/04/06 21:18 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2019年03月30日(土)

生贄のジレンマ〈下〉 



著者:土橋 真二郎
発売日: 2010/12/25

評価〔C-〕 唐突な展開がどうも・・・・・・。
キーワード:ホラー、囚人のジレンマ、学園、

――これはコミュニケーションなのだ。自分だけの行動では意味がないのだ。(本文より抜粋)


中巻の終盤の出来事によってゲームは大きく動き出しましたが、それでも予想よりは静かな展開でした。個人ではなく集団の思惑が鍵を握ると思っていただけに意外です。

気になったのはそこではなく、北校舎での出来事です。理不尽なゲームに巻き込まれるのはそういうものだと分かります。その中でしっかりと物語が繋がっていけばよいのですが、どうも唐突な展開に感じられ違和感が残りました。重要な共通項があるのは理解できますが、著者が書きたい場面だけ書いたような印象がありました。5階でのあの勝負も。

一つの場面でのやり取りや心理描写は興味深いし、考えさせられるところもあったのは良かったです。読者をハラハラさせる点は秀でていると思います。しかし、生徒の数を活かしきれていないところや、結末がはっきりせずぼんやりしているのは残念でした。



[ 2019/03/30 20:44 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

2019年03月24日(日)

生贄のジレンマ〈中〉 



著者:土橋 真二郎
発売日: 2010/10/23

評価〔B+〕 まだまだ序盤なので何とも。
キーワード:ホラー、囚人のジレンマ、学園、

そこから本格的なゲームが開幕するのだ。今までの出来事はまるでプロローグに思えるほど、ゲームは残酷なものとなる。(7 投票連鎖より抜粋)


過酷で理不尽なゲームは続きます。

主人公たちの心境や関係の変化は理解できますし、篠原とレイの秘密もちょっと意外で驚きました。少しずつ明らかになる隠されたルールや某が思いついたゲームの恐ろしい最終形態も良かったです。よく考えたら誰か他の生徒がもっと早く思いついてもおかしくない方法ですよね。著者が見せたかったものがようやく見えてきました。上巻を読んだ時は人数が多すぎるのではと思っていましたけど、ここにきて人の多さに意味が出てきました。

上巻同様、少々冗長さは残っています。主要人物以外の主体性のなさ、よく言えば大人しい言動は多少の違和感があります。もう少し混乱がありそうなものだけど、実際に危機に直面したらあのような反応になるのかもしれません。判断できないなあ。

下巻は事態が大きく動くでしょう。どのような結末となるのか。



[ 2019/03/24 10:53 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

2019年03月24日(日)

生贄のジレンマ〈上〉 



著者:土橋 真二郎
発売日: 2010/9/25

評価〔B-〕 まだまだ序盤なので何とも。
キーワード:ホラー、囚人のジレンマ、学園、

『ただし、生き残る方法もあります。それは生贄を捧げることです』(本文より抜粋)


卒業を間近に控えた高校生たちが突如強制的に理不尽なゲームに参加させられる一種のデスゲームものです。

主人公たちが行っている恐怖のゲームは、ゲーム理論をベースに作られたものです。どの選択肢を取るべきか、どう行動すべきか、各登場人物たちは恐怖に怯えながら決断しなけばなりません。絶体絶命の危機では人の本性が表れるなんていう言葉を聞いたことがありますが、本書では様々な生徒たちが様々な本性を見せつつあります。

恐怖に震える場面が繰り返され冗長な部分もあります。まだ物語は予想の範囲内をうろうろしているので少々退屈ですが、本格的に動き出すのは次の巻以降でしょう。


突飛な状況下で心理的な葛藤を描写するのが得意な著者なので、最後までしっかりまとめてくれるのを期待しています。


[ 2019/03/24 10:52 ] 小説 | TB(0) | CM(0)