2012年08月13日(月)

売れるデザインの発想法 

売れるデザインの発想法 (ソフトバンク新書 120)売れるデザインの発想法 (ソフトバンク新書 120)
著者:木全 賢
出版:ソフトバンククリエイティブ
発行:2009/12/17

評価〔C〕 企業の製品設計を考える
キーワード:製品、デザイン、

人は「色・形」を見て、良しあしは評価できますが、そこに込められた「制作者の意図」までは読み取れません。(第二章より抜粋)


かつて道具や機械は性能が良ければ売れましたが、現代はそれに加えて外観が、デザインが良くなければあまり売れません。スマートフォンや家具などが良い例だと思います。そんな重要なデザインを、物を売る側の視点で考えていく入門書です。はじめ「具体的にどのようなデザインが良いのか」が書かれていると思ったのですが、タイトルどおり「良いデザインにするための方法」が書かれています。ご注意を。

中小企業のデザインコンサルタントである著者が、デザインの重要性とデザインを決めるまでの手法を解説しています。デザインを「色・形」の外観と、「制作者の意図」であるデザインコンセプトに分け噛み砕いて分かりやすいように説明していますし、後半の手法は、少し前から話題のマインドマップを取り入れた会議を提案していて、しっかりした内容だと感じました。

終盤の、製品に物語というコミュニケーションの力を加える、という主張は理解できます。機能やスペックなどの数値よりも、具体的で直感的に分かるもののほうが、ピンときますし実感しやすいと思います。そういうCMも多いですしね。

しかし、多くの人が「デザインは分からない」と考える理由を、制作者の意図が読めないからとした考え方には、あまり賛同できません。例としてアップル社の古いパソコン・アップル1を挙げていますが、制作者の意図を知っても良いデザインとは思えません。また、デザインコンセプトがハッキリ分からなくても、センスの良いものは良いと感じ取れるものだと思うのですが、どうでしょう。

デザインを重要だと認識していない人々のために書かれた本書ですが、どうも上から見ているような雰囲気があって良い感じがしません。実績のある方だと思うので、「デザインはわからん奴にはわからん」みたいなことは言わずに、もう少し表現に気をつかって誤解されないようにしてくれればなあ。




スポンサーサイト
[ 2012/08/13 23:20 ] 実用 | TB(0) | CM(0)