評価〔B+〕 より良いデジカメ生活のためにキーワード:デジタルカメラ、撮影、実用
デジカメの世界にはびこる最大の「嘘」は、「高画素=きれいな写真」という公式です。嘘というよりは「思いこみ」というべきでしょうか。(本文より抜粋)
かつて初めて購入したデジタルカメラは、200万画素が最高画素でした。写真現像に足りる画素になったので思い切って買ったのを覚えています。そして、その後もコンパクトデジタルカメラ(コンデジ)も進化を続け、いつのまにやら1000万画素を超え、今では1600万画素で撮影できるものも出ています。でも、画素数が上がると画質もあがるのでしょうか。本書は、題名のとおり否定し、200~500万あれば十分と解いています。
画素数と画質の説明からはじまり、コンデジの選び方、さらには上手く撮るコツ、パソコンでの画像編集の仕方まで内容は幅広いです。まったくのデジカメ初心者、またはただ漫然とデジカメを使っていた方には、ためになると思います。実際に撮った写真がカラーで収められているので、かなり役に立ちます。個人的には、露出の調節がとても参考になりました。今度使うときは、調節してみよう。
2008年出版と少し前の本なので、画素数に対する本書の主張が今でも正しいのかは分かりません。すでに弱点を補強する新技術が完成しているかもしれませんので。Amazonの書評の中には、『CMOSが主流になりつつある今は、そろそろこの本の内容も古くなりつつあります』としているものもありますしね。また、著者が経験豊かとはいえ専門家かでも専業カメラマンでもないのは、少々気になるところです。
実は、出版当初に最初の部分を試しに読んでなるほどと思い、後で買って読もうと思っていたのですが、ずっとほったらかしにしていました。最近になって久しぶりにこの本のことを思い出し、手にとったという訳ですがなかなか実用的で良かったと思います。でも、あくまで初心者向けです。写真が趣味の人には物足りないでしょう。
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