2008年08月23日(土)

日本力 

日本力 アジアを引っぱる経済・欧米が憧れる文化! (講談社+アルファ文庫 G 170-1)日本力 アジアを引っぱる経済・欧米が憧れる文化! (講談社+アルファ文庫 G 170-1)

著者:伊藤 洋一
出版社:講談社
出版日:2008/01/21

評価〔B−〕 外と比べた上での日本像
キーワード:日本、経済、文化、国際

たとえ人口が減っても、日本人は悲観論に振り回される必要はない。(文庫版まえがきより抜粋)


少し前に外国に行くことになって、その頃はよく海外や日本に関する本をよく読んでいました。帰国後はネットでよく国際関係の記事を読んでいたのですが、最近本では読んでいないなと思い、今回手によってみたのがこの本です。前からハードカバーで出ていたのは知っていたのですが、何時の間にやら文庫本になっていました。

日本の経済と文化について書かれていますが、日本のことを単体で書くのではなく、まわりの有望で潜在能力があると言われている国々と比較した上で日本の独自性や強みを示しています。成長著しい中国や巨大企業サムスンを生んだ韓国、そして人口は中国を超えると予想されるインドの実情と問題点が明らかにされています。周りを見せることによって、見せたい日本の状況を浮き彫りにしたのは面白い手法だと思います。出版当時は2005年6月ですが、3年経った現在でも十分通用するでしょう。

著者は行き過ぎた悲観論は良くないと述べています。自国の経済や社会の問題点を議論するのは悪くないが、過度の悲観論は活力を奪うので、客観的に分析すべきだ、と。確かに日本では良くないニュースのほうが多いし目を引きます。報道する側もそのほうが見てくれると思っているからでしょう。でも、良い点も悪い点も偏りなく事実を伝えて欲しいものです。

かつて江戸時代でも人口減少の時期があって、当時の人々がとった打開策は現在でも通用するものでとても興味深いです。また、中国の都市では日本を感じさせるものが多く、こんなに日本が進出して良いのかと心配になるという感想は、現地を見てきた人ならではだと感じました。

他にも何冊か外国と日本に関する本を読んできたので、衝撃的な本だったとはいえませんが、それでも上記のような知らなかった話や現地の実情は新鮮でした。今まで外国と経済に関する本を読んだことがないならば、この本は良い啓蒙書となりえます。




[ 2008/08/23 23:01 ] 社会・歴史 | TB(0) | CM(0)

2008年08月14日(木)

それでも町は廻っている4 

それでも町は廻っている 4 (4) (ヤングキングコミックス)それでも町は廻っている 4 (4) (ヤングキングコミックス)
著者:石黒 正数
出版:少年画報社
発行:2008/03/19

評価〔B+〕 魅せるギャグ漫画
キーワード:漫画、ギャグ、日常系

12品目にしてとうとう食い付いたね(本文より抜粋)


メイド喫茶でバイトをするドジな女子高生の日常を描いたギャグ漫画の4巻です。こう書くと、なーんだ萌え漫画かと思われそうですがそうではなく、同級生や商店街の人たちとのやりとりが主となっている、萌え系でない真っ当なギャグ漫画です。メイドはあくまでスパイス。

4巻ともなると登場人物も世界観もはっきりしてきて、変な言い方ですが安心して読めます。ハラハラした緊張感や驚きはありませんが、笑いは随所に散りばめられています。良質の4コマ漫画のように飽きない何かがあります。何度でも読めます。

この漫画を読んできてよく思うのですが、この作者は本当に漫画を描くのがうまいと思います。絵が上手いまたは綺麗な漫画家ならば容易に見つけることができますが、テンポや話の構成・演出が上手い人はなかなかいません。それでいて『1ぱいのミシンそば』のような話も描くことができるのは凄いです。魅せてくれます。アマゾンの書評で「どこが面白いのか説明できない」とありました。まったくだ。

この調子で、話の規模を大きくしないで続けていって欲しいです。よくある話をうまく魅せるところがいいのですから。




[ 2008/08/14 22:14 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2008年08月08日(金)

2008年7月の読書メモ 

疑似科学入門〔B〕
きみとぼくが壊した世界〔B−〕
WORKING!!5 〔B〕

先月もまた3冊でした。もっと読んだような気がしたのですが、そうでもなかったみたいです。錯覚だったか。それにしても本の評価はBばかりですね。安定してます。

このところ新書と漫画ばかりのような気がします。自分で思っていたよりも小説って読まないものだなあ。ライトノベルはちょこちょこ読んでいるんだけれど。

続きを読んでいない漫画をどうすべきか検討中。



[ 2008/08/08 20:07 ] その他 | TB(0) | CM(0)

2008年07月29日(火)

WORKING!!5 

WORKING!! 5 (ヤングガンガンコミックス)WORKING!! 5 (ヤングガンガンコミックス)

著者:高津 カリノ
出版:スクウェア・エニックス
発行:2008/04/25

評価〔B〕 安定した面白さ
キーワード:4コマ、漫画

「ただちょっと良さがわかったなっていうか」(本文より抜粋)


ユニークな人々が働くファミレス4コマ漫画、ついに5巻です。巻を重ねるごとにマンネリしないようにするのが難しい4コマですが、この作品は同じギャグを何度も使っているにも関わらずあまり飽きません。きっと、手を変え品を変え微妙にひねっているからではないでしょうか。最初の路線からはみ出さずにがんばっているところは、『妹は思春期』と同じだと思います。アレも同じようなギャグばかりだけどね。

前回あたりから恋愛ネタが増えていっているような気がします。そのうち全ての登場人物が恋愛事に関わってきそうで恐いですね。そんな中、今回も伊波・佐藤の両名はがんばっております。なかなか成就するのが難しそうですが、そこそこ健闘しているのではないでしょうか。

ここ数巻、出番の多かった小鳥遊姉妹は今回は少なめ。ワグナリアよりだったかな。種島と山田の出番が増えたように感じました。家出少女・山田は結構お気に入りです。なぜか自分でもわかりませんが。携帯配信漫画の山田葵の今日この頃が良い感じです。これもそうなんですが、5巻は結構登場人物たちの私服が見られて新鮮でした。

今後もこのままの雰囲気を維持しつつ、ワグナリアのドタバタを描いていって欲しいです。次巻も期待してます。



[ 2008/07/29 21:53 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2008年07月24日(木)

きみとぼくが壊した世界 

きみとぼくが壊した世界 (講談社ノベルス ニJ- 22) (講談社ノベルス ニJ- 22)きみとぼくが壊した世界 (講談社ノベルス ニJ- 22) (講談社ノベルス ニJ- 22)

著者:西尾 維新
出版:講談社
発行:2008/07/08

評価〔B−〕 メタ推理小説
キーワード:推理、メタ

「いったいロンドンに何しに行くんだ?」(本文より抜粋)


世界シリーズ第3弾です。このシリーズは西尾維新が放つ本格推理小説のように書かれていますが、難解な専門用語を知らない読者でもすんなり読むことができると思います。逆にミステリーファンの方々にはどう受け止められているのか、ちょっと気になるなあ。

登場人物は帯にもあるように黒猫と様刻、と『囲われた世界』にでてきたあの人。1冊目と2冊目で主人公が違っていたので、3冊目も違うのかなと思っていたら1冊目に戻りました。やはり黒猫を探偵役にしたかったからでしょうか。ひとりでずっと喋ってくれるので、説明する時は違和感なく書くほうも楽だと思います。彼女の長台詞は好きです。見物だ。

遠い親戚・笛吹の依頼でロンドンに行くことになった病院坂黒猫と、卒業旅行がてらに行こうと彼女に誘われた櫃内様刻、といった感じで始まる本作。前2巻と大きく違うのは、メインの事件が1つあるのではなく、ちょっとした謎解きが少しずつでてくる感じで推理短編集のようなつくりになっているところです。もちろん話の筋は途切れてなく繋がっているのですが、この作品にはもう一つ仕掛けがあります。途中で気がついて、これ最後はどうなってしまうんだろうと期待と心配が入り混じった気持ちで読んでました。好き嫌いが分かれるかもしれません。もしかしたら、ミステリーをよく読む人はこういう形式の作品は珍しくないのかな。

【ここからネタばれ】
4章で黒猫が殺されるシーンがあったので、もしかしたらこの章から現実なのか?とドキドキしながら読んでいたら、次の章で「僕が死んだーっ!」とあったので何か笑ってしまった。このシーン好きです。作者も誰かに言われたのだろうかと勘繰ってしまいました。エンディングのあのオチも、あぁなるほどと感心してしまった。うまく創るよね。
【ネタばれここまで】

学園外編としてのロンドン編。どうやらもう少し続くことになったようなので、今度は1巻のように推理小説の色が濃いものを期待したいです。推理小説にしては登場人物が少ないのが、逆にいいです。






[ 2008/07/24 21:23 ] 推理小説 | TB(0) | CM(0)